風水でフェラーリ様は買えるのか!: Roots

2012年09月10日

Roots 番外編 〜母のやさしさ〜

この記事は震災時にアップした記事の番外編です。思いだすきっかけが有り記事にしました。
風水の記事でもありません。またこのブログで自分のファンになったなんて方がいれば、あま
りにつまらない内容です。時を違えば単なる犯罪者になっていたであろう自分です。

小学1年生で再婚した両親。ほんとに母親は優しかった。ただそんな母親が鬼にしか見えない
事件がありました。当時流行していたインベーダーゲーム。これにハマったオレさまが犯した
罪が原因です。当時、家には親父が用意していた非常用の食糧等を詰め込んだリュックがあり
ました。その中にオレさまは数万円入った財布を見付けました。そして最初はこれっきりと思い、
千円札をポケットに入れてゲームセンターへ急ぐのでした。そしてエスカレートするのには時間
は掛りませんでした。そして近所でゲームセンターでのオレさまの羽振りの良さが噂となり、そ
れが親の耳に入るのでした。

『おまえ、財布からお金盗んでないよな。』
『。。。ごめん、盗った。。。』

烈火の如く怒り狂う両親。その中でも母親の怒りは凄まじく、泣き叫び謝り倒すオレを掴み、
警察へと連れて行くのでした。そして警察でこう訴えました。

『この子は家のお金を盗むようなとんでもない子です。どうか捕まえて下さい。』

母親の気迫にタジタジになる警察官。いたずらでやった事だし今回は許してやって下さいと、
説得しましすが、母親の怒りは収まりません。渋々、家に戻り今度はお風呂場に連れていかれ
て、真冬の中、真水を散々浴びせられました。泣き叫ぶオレさま。しかしその手は一向に収まり
ませんでした。泣き叫び震える中、今度は母親は水道のホースを使いこれでもかとオレを殴り
続けました。その痛さたるやゴムのホースとは思えないほどで、終いにはあまりにオレが泣き叫
ぶので近所の方が家に押し寄せて、もうやめてやれと注意を促すほどでした。お風呂場に取り残
されたオレを尻目に、家族は夕食を始めました。もう謝ってもダメならどこか抜けだし死のうと
さえ子供ながらに思いました。

数時間が経ち、深夜になりました。真っ暗なお風呂場に明かりが灯されました。母親が入って来
ました。

『もう絶対やらないか。』
『やらない。』

そう言うのが精一杯でした。そうするとおもむろに母親がびしょ濡れのオレを抱きしめてこう
言いました。

『お母さんをホースでも殴ってもいいよ。』
『お母さんは悪くないから、殴れないよ。』
『ごめんね、ごめんね。いいのよ殴りなさい。』

そう言って泣き崩れたのは母親でした。子供心にぞっとする程に親の愛を感じました。そして
どうしようもないほどの安堵感を感じました。

あの時、ただ優しく許されていたら今頃は他人の財布に手を出す様な人間になっていたと思い
ます。そしてあの時の恐怖を感じるまでの親の厳しさは、恐ろしいまでの親の愛の裏返しだった
と思っています。

今でも俺の心には、時には心をもって厳しく人に相対する時が必要だと思っています。そして
これほどまでの愛を持った両親に育てられたことに、ただただ感謝しています。

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posted by あぶら at 00:44| Comment(0) | Roots | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月29日

Roots part4 〜魂は死なず〜

大好きだった母親が病に倒れたのは、オレさまが24歳の夏。病名は肺がん。
厳密には違う病名らしいが一般的には肺がんと捉えてといいと担当医は言った。

母親は相当ショックだった様子。結果、言い渡された内容は腫瘍の出来た片肺を完全に
取り除くという大手術だった。ただ、この手術を受ければあと15年は生きられると医者は
言った。それを聞き母親は泣きながらもこう言ったという。

『子供たちの為に生きます。』

どこまで来てもオレ達のことなの?と胸が張り裂けそうだった。手術は一応成功した。
だが、実際片肺をとったことによる想像以上の体力の体力の低下、そして手術した患部
の痛みが激しく、母親は入退院を繰り返した。なによりも精神的なダメージが大きかった。
患部の痛みを和らげる為に多量に麻酔を打ち続けた。ほとんど一人では起き上がれなくな
っていた。痩せ細り小さくなった母親。麻酔のせいで病院を自分が訪れてもほとんど気付
かない。声を掛けると気付いてこう言った。

『勝行(本名)、起こして。』

自分が起こすとそのまま俺の腕の中ですっぽりと収まってしまった母親。抱かれながら
子供みたいに微かに笑った。めちゃくちゃかわいかった。このままでもいいから生きて
欲しいと思った。だがその願い空しく、その年の元旦に母親は旅立った。

よくわからなかった。正月の空気の中、ただぼんやりと母親は亡くなった。悲しいんだか
なんだかわからなかった。ただみんなのことを考えて一番迷惑の掛らない時期を選んだか
のようだった。そうとしか思えなかった。正月なので親戚から知人まで無理なく皆が集まれ
て、正月のぼんやりとした空気の中で皆のこころの負担が少ない時だったと思う。お通夜
はまるで親戚中が集まった新年会のようだった。参加した友人からはこんなのお通夜じゃ
ねよと言われるほどだった。無事、葬式も終わりなにごともなかった様に普通の生活に戻
った。なにごともなかったように昼間はアルバイトをしていた。だが一人部屋に戻りひとり
になるとダメだった。突然、なんの前触れもなく悲しみが沸き上がり泣いてしまうのだった。
テレビを見ていても、なにをしていても何の前触れもなく感情がたかぶり一人泣きだす生活
が数カ月続いた。

高校を卒業直前ごろから、母親とはなんでも話をした。その頃好きだった女の子の相談
にものってくれた。デートしてふられて帰ると自分を見て、まるで自分のことのように
落ち込んでいた。腹を割った話せる唯一の人がこの世を去ったことはどうしようもなか
った。替わりなどいるはずもない。

そんな時、眠れずにうとうとしていると夢の中にいた。日本から行方不明になった母親。
いくつかの情報を得てついに見つけた先はなんとハワイ。なぜかハワイの山あいで母親
は暮らしていた。おれと親父は母親をなんとか日本に連れ戻そうと説得した。しかし、
どうしても首を縦に振らない母親。泣いても喚いても母親は説得に応じなかった。そして
気迫のこもった表情でこう言った。

『身体が治るまでは帰らない。』

堪忍した親父が泣き叫ぶ自分を引きずり母親から連れ離す。どうにもならなかった。そ
して涙を流しながら目が覚めた。ただいままでと違いどこかすっきりした感じがした。
そして確信した。母親は今、必死になって身体を治しているのだと。そして今度は必ず
産んでくれる。生前、母親はことあるごとにこう言って泣いた。

『今度は必ず産むからね。』

その日から涙はとまった。
そしてもう悲しむことはなかった。


                            Roots  完


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posted by あぶら at 21:41| Comment(10) | Roots | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月28日

Roots part3 〜母親への感謝〜

親父がオレさまが小学1年の時に再婚したことで、親の愛を受けてすくすくと育った
が、中学、高校と進むにつれて単なるクソガキにだった。

この頃の将来の夢はプロレスラー。当時大人気だったタイガーマスクに憧れていた。
中学卒業後はプロレスラーの練習生になろうと思っていたが、一向に身長が伸びなか
った。当時のプロレスラーの練習生の募集要項には身長180cm以上が規定だった。
そこで考えたのは高校生で他の格闘技で名を馳せて華々しくプロレスラーに転身する
ストーリーだった。そこで高校進学と同時にシュートボクシングという格闘技に挑戦
した。今でいうK-1に投げが認められた格闘技だ。しかし、このシュートボクシングを
始めると、とにかく楽しくてのめり込んだ。この競技はボクシングなどと一緒で体重制
の競技だった。そして試合に出るために高校生ながら『減量』にのぞんだ。

しかし、この当時のオレさまはとにかくわがまま。よく朝飯のメニューが毎日一緒だ
とかまずいとか平気で言っていたとんでもないガキだった。しかし減量を経験する事
で一変した。こんなに毎日3食食べられる事がこんなにも素晴らしいことなのか
身に沁みた。試合直前などは絶食に近く、何を食べてもうまかった。そしてこんな
少ししか食べれない状況でも、母親は自分で研究して食事を作ってくれた。

『これは疲労回復に効くみたいよ。』
『これはスタミナがつくみたいよ。』

ただただ有難かった。こんな経験を数回することで高校生ながら大人にまじり、ある
アマチュア大会で優勝できた。試合が終わり夜おそく帰宅すると母親が大好きなカレー
ライスを作って待っていてくれた。

『優勝したよ。』
『良かったね。』

この頃はあまり母親と話さなかった頃だが、自分ひとりでは優勝できなかった。毎日
限られた食事の中で身体のことを考えてメニューを作ってくれた母親に素直にこう言った。

『食事作ってくれて、ありがとう。』
『うん、いいのよ。よかったね。』

お皿を洗いながら母親は泣いていた。

後にも先にも、こんなに素直にありがとうと言えたのはこの時だけだった。

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posted by あぶら at 21:12| Comment(0) | Roots | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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